稲盛和夫氏の講話
「人は何のために生きるのか」
昨日は、稲盛和夫氏の講話を拝聴させていただきました。
81歳と言う年齢でボランティアで北見までお越しいただいたそうです。
返信用はがきで申し込みました時には、
すでに満席となり第二会場でのハガキが到着いたしました。
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楽しみと期待で早めに出かけたのが幸いし
第二会場から本会場まで案内され、
稲盛氏と直線である中ほどのセンターの席で拝聴させていただく事が出来ました。
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講話では中国の「陰 しつろく」の本を引用され
運命は決まっているが変える事が出来る。
因果の法則にも、
善いことを思い、善いことを実行すれば、運命は良き方向へ変わっていく。
また、悪いことを思い、悪いことを実行すれば、運命は悪い方向へと変わっていく。
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生きる中では、困難や辛いことが多くありますが、
そのようなときこそ、
歯を食いしばり
苦しみの中であっても、善きことを思い、善き行動に移すことで
運命は変わっていくのでしょう。
苦しいときこそ善きことに向かう心が運命を変えるチャンスなのかもしれません。
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「陰 しつろく」の紹介中にも、
白髪の老人が、
子供がたどる運命について母親に伝えた場面があり、
子供が挑戦する試験の合否から
子供に恵まれず53歳の寿命に至るまでを母親に語りかけてきたそうです。
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告げられた運命のままに生きていた青年に、
雲谷 禅師(うんこくぜんし)という有名な老師が、
「運命は変えられるものであり、運命のままに生きていく途中で、
善いことを思い、善いことを実行すれば、運命は善き方向へと変わっていくのです。
また、悪いことを思い、悪いことを実行すれば、運命は悪い方向へと変わっていくのです。
この因果の法則というものが、
我々の人生にはみな、毅然として備わっているのです」と。
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青年は、若くして長官と言う立場でありながら素直な方で
その教え通りに
日々の暮らしの中で
善きことを思い、善きことが出来たのか
近所の人への親切
笑顔で接したこと等、表に〇と×をつけたといいます。
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その青年は53歳の運命から70歳を過ぎても元気にしているという
青年の息子さんに語っている「陰 しつろく」のあらましも語っていただきました。
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善き思いは、万物を生成発展させ
「宇宙の意志」に合致すると。
因果の法則を信じようとしていた稲盛氏は
天文物理学の先生から宇宙の始まりを聞いく機会を与えられ
地球は137億年前、小さな一握り程度の高温高圧の素粒子の塊であったものが
爆発し大宇宙をつくり
今もなお、
宇宙は膨張を続け、ビックバンセオリーと呼ばれるもので
因果の法則の存在を信じられるようになったとお話されてました。
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ボランティアで無給料で引き受けた日本空港の再生、
企業再生支援機構から出資していただいた3500億円は、
それに3000億円プラスして
6500億円を国に返したそうです。
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日本空港再建を引き受けた3つの理由がありました。
〇日本経済への影響
〇リストラにあった方もおりましたが、それでも残された32000名に上る社員を守る為
〇飛行機を利用する人たちの便宜の為
企業は、経営者の私利私欲だけではなく、
そこに集う全社員が幸福になるためにも存在すると言う経営哲学
を新生日本空港の経営理念に謳っているとも。
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確かに企業は、そこにいる人々の生活を守る為、
やむなく発展せざるをえない場面もあり、
トップと働く者の考えが一致したときに業績は伸びると自分も常日頃の考えであります。
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利他の心についても触れておりました。
利他の心とは「自分だけが良かったらという自分中心の考え」から
「他人の為に思う心」と思います。
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人生の目的は魂を磨くこと、
「人は何のために生きるのか」の最終到達は
自分は、ここにあるのだと確信しました。
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生まれてきた自分よりも、少しでも魂を美しくすること。
途中で挫折しそうになることは、だれしも人生には多々ありますが、
その場が磨くチャンスであり、
苦しくても腐らず、明るく乗り越えることで
闇の夜であっても
また朝が来るように自分が人生を開拓するチャンスなのだと思いました。
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稲盛氏はもとより、
多くの人々の働きの上に北見で講演をしていただきましたこと深く感謝申し上げます。
ありがとうございました。