第4の危惧 認知症ケアの質が向上しない
とても心が痛くなりますが現実を真摯に受けとめなければならないと思わせていただきました。
2010.10.28
介護保険制度改定への五つの危惧
介護保険部会まとめにあたっての意見表明
認知症の人と家族の会
一部抜粋
第4の危惧 認知症ケアの質が向上しない
認知症ケアはコンピュ−タによる標準化ではマネジメントできない。
国が2015年の介護は認知症ケアと宣言したが、
“一般病棟入院時に本人対応のため家族に付き添いを要求する”“
ショート利用中に家族に本人の対応を連絡する”“心ない言葉の暴力で傷つく本人や家族”などなど「認知症ケア」はいまだ確立されていない。
認知症ケアの本質は「個別」であり、単なる研修や資格の問題ではない、
認知症を正しく理解し、認知症の人との関係づくりができ、
介護家族の置かれている状況に応じた適切な対応・支援ができる介護・看護・医療職が求められている。
在宅重視を言うならば、施設における認知症ケアはもちろんのこと、認知症のケアマネジメントがしっかりとできる介護支援専門員のあり方など本腰を入れた「認知症ケア」に取り組むべきである。
また、介護人材が流動的で定着しない現状ではとても質の向上までは届かない。
安心して働き続けられない低賃金、人材確保が困難で人不足の現場では、認知症のその人らしさを見つめるケアは難しく認知症ケアの担保はされない。
勝田登志子委員(認知症の人と家族の会)
提出資料1「介護保険制度改定への五つの危惧」
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000vcgo-att/2r9852000000vcm0.pdf