被災地へ届け、みんなで彼岸供養
毎年、春、秋の彼岸には、
数年前から希望する人々が観音様の前で、お参りをしています。
以前、この時期になると落ち着かずに不安になる方がいたり、
もとの老人保健施設勤務時にも、
彼岸になるとなぜだか、身体が不安定になる方が多かったこともあり、
ホームと縁があり来ていただいた観音様へのお参りに、
一度、お寺さんに来ていただきましたが、
彼岸は多忙とのことで、数年前から自分達で彼岸供養の真似事をさせていただいています。
昨夕、お伝えしていたHさんは、
このことばかりは、しっかりと記憶に残り、
「今日は一番前でお参りをする」と顔を見るなり申し出をされました。
お参りが始まると、1番地の皆さんは神妙な顔つきで、
亡くなられたご主人を思い出す方など涙する場面や、
2番地の皆さんは、皆さんが集まることが嬉しく、
楽しそうにされる方や、
それぞれの馴染みのお題目を唱え
それは、それは、にぎやかな彼岸供養となりました。
被災地で亡くなられた方々へも祈りをこめながら祈らせていただきました。
世の中の変化を感じていてか、
終了する頃には誰もが無口となり、
今のことや寺へお参りをしていた頃の自分を思い出されたようでありました。
祈りは、立派なお坊さんにも負けない天下一品の皆さんの祈りでした。
お参り後は、祭壇風なものに供えたカステラを全員がほおばり、
無事に春の彼岸供養が終わりました。
合掌
南無観世音