故 チカップ美恵子さんの最後の詩

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最後の詩「病気を抱えたとしても」

 

 

 

病気を抱えたとしても

自分をおとしめず 卑屈にならず萎縮せず

毅然とした姿勢で過ごす

自分をさいなむなんてもってのほか

病気は生命体の宿命のようなもの 焦らず あきらめず

六日六夜 自暴自棄にならず

あるがままの自分を見つめる 自分を認め自分を欺かず

忘れていた笑顔を思い出して 自分に灯りを灯す

神から賜りし個性

この社会に必要なのは 価値観と思考の多様性

一人ひとり違って当たり前

されど対等な存在そのものに意義がある

人は社会の一員 人は社会の環の中にある

社会にある利他主義や利他的な生き方 一人ではない

おじけずに 勇気を出して 手を広げよう

一度きりの人生 人生に花を添えるべく

等身大の活路を見出し 切磋琢磨して

輝かしい自分の人生を謳歌しよう

 

 

 

 

 

北海道新聞9月6日 朝刊より

「チカップ美恵子の世界ーアイヌ文様と詩作品集」が、明日7日に刊行される。

北海道新聞 社刊 2625円