宮沢賢治氏は札幌市を詩に表現されておりました。

昨日、紀伊国屋書店で
宮沢 賢治詩集を求めさせていただきましたが
一編の詩の中に様々な心の闇の深いものが入り組み、
言葉のリズムや間合い、
方言による味わいなど
独特の響きが感じられました。

その中の代表作の一つとして「雨ニモマケズ」ができたのですね。
詩のイロハも知らず大変僭越ですが
どの詩も真面目な生き様が肌で感じられ、
とても深く考えさせられる詩ばかりでした。

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〔春と修羅 第三集〕 新編 宮沢賢治詩集より
一〇一九  札幌市

遠くなだれる灰光と
貨物列車のふるひのなかで
わたくしは湧きあがるかなしさを
きれぎれ青い神話に変へて
開拓記念の楡(にれ)の広場に
力いっぱい撒(ま)いたけれども
小鳥はそれを啄(ついば)まなかった。

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賢治は札幌市に二度訪れていたそうです。
生徒就職依頼の為の樺太へ旅したときの往復途次。
二回目は生徒の引率で北海道就学旅行を行ったときとありました。

とても身近に感じさせていただきました。