親は不思議な力をもっている。
情が深い
情が濃い
人は生まれながらに人を思い人を慈しむ心を持ち備えているのだと、つくづく実感する。
認知症という病気で兄弟関係が、ぎくしゃくすることがあっても、
親を慈しむ心が強いからのことであり、
今、親を通して兄弟が一つになる場面をたくさん見せていただいている。
認知症になった母親を中心として家族がもう一度結束できるのは、やはり父母からの慈しむ心を山ほど、いただいていたからであろう。
家族が幼きときの姉妹のように心が結束すると、不思議と認知症の母親からも笑顔がみられ、その家族の笑い声は、澄み切った青空の中を駆けめぐる小鳥のように心地良く響いてくる。
この世で親ほどありがたいものはないのであろう。
親は不思議な力をもっている。