開拓
開拓とは荒れ地を切り拓いて田畑にすることや
道なき場所に道をつける事、
今までの暗黙のうちの決まりを一変させるような働きのものも含め、
多くの困難があるほど
救済からの喜びが待ち受けている。
若くても
老いても
人は変わることができるチャンスが人生には2度や3度はあるはずだ。
苦しみの中では
「何で自分が」と思うのか
「この苦しみの中から何かを感じなければ」と前向きに捉えるか否かで
その後の人生が大きく変わる。
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介護の世界も大きく変わってきている。
通所であっても介護保険導入前の2000年前には
土日、祭日休みが当たり前の流れから土曜日や祭日営業や
認知症の人を50床お預かりすることも、
当時の介護関係者等からは非常に驚かれた場面となったが、
行き場のなかった認知症の人々が管内から殺到した。
当時は認知症のお預かりは老人保健施設の15床が主流であったが、
「加算はいただかなくても、お預かりさせていただきたい」と、
現場からの要望を当時の理事長は
「困っている人の礎になりなさい」と快く承諾をしていただいた。
老人保健施設は自分の相談業務の出発点でもあり、
認知症の人の対応は誰当時は指導する者もおらず
失敗も多くあり「申し訳なかった」と思うご利用者の顔が今でも浮かぶが、
今では、その人々が自分への教師の存在となっている。
開拓には失敗と喜びが交差し痛みも伴うが、
今、また
新たな時代が来年以降、訪れようとしている。
今こそ、福祉と地域が手を取り、
今を生きる世代の全ての人々と
微力であっても共に考え共に歩み、
乗り越える手助けをさせていただかなければ、
介護保険導入前から福祉の原点にいた立場から申し訳ない思いが湧き上がる。