なごり雪
季節はずれの雪が降りだした。
高校の合格発表も終わり
誰もが
春が近くまで・・と、
思っていた矢先の
なごり雪。
*
人生には、
予想もつかなかった出来事が
フイに
起きることもある。
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誕生してから
命が燃え尽きるまで
どのように生きることが真実なのかと・・
若者は若者なりに
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中高年は子育てで考える暇も無く働き蜂のように動きつづけ
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老いた人々は
生きてきた人生の懐古から
考えをめぐらせ
自分の最期をどのように締めくくるのか・・と、
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平等に与えられた残りの命を
急ぐように
まじりのない精進の鎧をしっかり身につけようと
命が燃え尽きる日に向かい
懸命に生きている。
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・
人生なんて
あっという間だったよ・・・と
まるで
雪跡のない道のように
語る老いた人の
ことばは、
人生の教科書のようだ。