「笑いの体操をおしえてやるぞ・・」と
笑顔、
型にはまらない自然の笑顔、
仕事という垣根を越え、
温かさが認知症高齢者と新卒の青年の間に互いに通じるものがある。
社会人として人生の先輩達が自分も若いときに世話をしていただいたように、
あれや、これやと、かいがいしく面倒を見てくださる。
(笑いの体操はな、こういう風に・・)
介護の基本の学びは必要であるが、そのことにだけ集中し点数が高得点でも、
点数以前の人間の基本の点数がものを言う。
世の中の仕事の中でも、
優位に立つ仕事には、
人間をだめにする見えないものが潜んでいる。
目の前のその人に、
失敗したときには「ごめんなさい」と心から詫び、
教えていただいたことに感謝の気持ちを告げる・・・
いつもの仕事の中で普通に行うことが、
認知症の人にはかけがえのない優しさとなって心に染み渡り、
「なんだか居心地がよいなー」と思える暮らしが昔のように戻ってくる。
新入社員の純粋な心の中に、
人間の基本となる柱がしっかりと建ちあがる。
子曰く、徳は弧ならず、必ず隣あり。
徳のある者はけっして孤立することはなく、必ず親しい仲間が現れる。