真室川音頭が大好きなS子さん
痙攣発作後
3日目の昼食初めのとろみつき水分の飲み込みが悪く
即刻中止と誰もが判断しましたが
時間をずらし安定後、昼食全量摂取となりました。
スタッフが寄添いながら真室川音頭を唄います。
お元気な頃は毎日、唄っていました。
バイタル(体温・血圧・脈拍)や支援を届けた表情・反応からその日の健康状態を判断します。
S子さんは、声は出なくとも心でしっかり唄い
フレーズを追い「どんとこい・どんとこい」の歌詞の場面では口が動きます。
個人史から祭りや
盆踊りダンスが好きだった活動的なS子さんです。
臥床している時間が長くなり介助が必要になったからこそ、
天気の良い日には
健康状態に合わせ、数分であってもお花を見る外出や
おしゃれなお出かけ用の洋服に着替え
誕生会への出席も
人生の中でのメリハリとなり
その場面における表情・動作・態度から心地良いのか、
お付き合いでいるのか、
介護者の気持ちの優先だったのか等、
スタッフは、いつも謙虚な心持で把握であります。
体の変化から数日間眠りが深い状態でしたが、
昨日のS子さんへの朝の挨拶では、
しっかりと大きく見開いた目で追う表情から少しの会話が始まります。
会話を懸命に聴き取ろうとする眼差し、
うなづき、
会話の内容をくみ取るように目を大きく見開き、
しっかり交流をすることができました。
個人史から最後の余韻は楽しく!と、
「S子さん、おじゃましたでござる〜」と言うと
3秒ほど遅れて声を出さず顔をくしゃくしゃにして笑ってくださいます。
居間に座る大先輩達も、
大きく下げられたのれん越しの声に
「いいんだ!いいんだわー、ああいう面白い人もいいんだわー」と
大先輩に゛面白い人゛と評価をいただき、
はてさて、どのような顔をして部屋から顔を出せばよいのか?
やっぱり笑顔で「すんずれいしましたー」と・・
すると、またまた背後から「すんずれいだと!あっはっはっはー」と
年を召された天使から心地良い無垢な時間をいただきました。
ありがたい・ありがたい・・
本当の幸せはこのようなことなのだろうーなー。