無償の母親の働きは一流コミュニケーションの基本のよう。
仕事を突き詰めていくと目の前の些細な出来事の一つからでも奥深く興味を湧くものとなる。
それは、ご利用者の食事前の表情の一つからでも、
いかようにも、今のその人を知るチャンスとなる。
期待感からの笑顔か、
久しぶりのおかずから想い出が蘇ったのか、
ちょうど、食べたかった食事だったのか、
うわっ、嫌なおかず・・
昨日も食べた・・
体に悪い・・・
冴えない表情と共に
「いただきます」といつもより小さな張りの無い声
箸の進みも遅い
介護者は
「嫌いなんですか・・」と恐るおそる尋ね今の状態を確認しようと努める。
また、ある方は期待感からの大きな声、
と、思っていると、
すぐに「いやー久しぶりだわー美味しいねー」と食事中の第一声が飛ぶ。
いつもとは違う表情と動作、声から
その日の気分
健康状態
過去の出来事等・・食事の一つからでも奥深く知ることができ、
あえて、避ける働きや
ここぞと思う゛生きる力を与える場面゛で支援する働きとなる。
これはふと考えてみると
健康を案じ「嫌いなものをどのようにすると食べるのだろうか」等、
母親の無償の働きに良く似ている。
どのような職業であっても、
仕事を極めることは
母親が家族の状態を十分把握し
゛ここぞ゛と思う場面のみ手を差し伸べる
「傍らを楽にする働き」が仕事に通じる一流コミュニケーションの基本のようにも思えてくる。