認知症当事者による「ありのまま」 佐藤 雅彦さん
昨日、
「認知症になった私が伝えたいこと」
佐藤雅彦さんの本が届きました。
出版は大月書店さんでした。
とても読みやすい本です。
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認知症になって9年、今も尚お一人の生活をされています。
認知症の当事者が語っていただく場面は、
今でも、そう多くはありません。
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しかし、語る当事者が一人でも多く存在することで、
介護する側の視点や、
社会に通用している認知症の人に対する偏見の修正など、
多くの修復から、
誰もがなりうる認知症の人等の住み良い社会つくりの貢献を果たしているようにも思えてきます。
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著書の中には、
人との会話から、
複数の人との会話の困難さや、
外出する時の工夫等、
在宅で介護で四苦八苦されている方々にも
改善情報の一つとしても役立ちそうです。
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また、認知症カフェを地域で開催されている皆様や、
これから開所したいと考えている皆様にも
ぜひお読みいただきたい1冊であり、
一方的になりがちな支援から
自律を目指した見守り支援に変化できるものと考えます。
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本日の早朝のBSに中国雲南省の養蜂一家が放映されていました。
花を追い2~3才になると幼子を実家に預ける生活でも、
夫を信頼し、夫についていくというテント生活での妻の一言。
まるで時に追われるのではなく時を追うスローの生活スタイルです。
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菜の花の天候に左右される
ご苦労の多いマイナスに思える生活でも
その中に生きる価値を見出した暮らしは、
「自然に溶け込み、自身の心を拓き少々の事ではめげずに
人として大きく育ててくれた」と若い養蜂家は断言していました。
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佐藤さんは、文の最後に
「人間の価値は、あれができるとか、これができるとかいうものではない」と
述べていますが、
佐藤さんの1冊の本と、
朝の雲南省の養蜂家のTVから
地球上の今を同じく生きぬく中において、
真の生きる価値を教えていただく貴重な時間をいただいた思いです。
ありがとうございました。
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認知症当事者による「ありのまま」
解説は、認知症介護研究・研修東京センターの永田 久美子先生でした。