ことばと感情

認知症が進行すると

病気ですから、

その病気の部分の障がいにより、ご自身が発語しようとする言葉が、

全く違う言葉になって出てくる症状があります。

お兄さんが、お姉さんとなったり意図とは違った言葉となって出てしまう状態です。

 

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しかし、

記憶は全部ではありませんが

残されていることもしっかりあり

玄関でのガラス越し面会では、

遠方の娘さんのところへ転居するという妹さんが訪問していただき、

その2日後であっても、

しっかり『覚えているよ。よかった。よかった』と

妹さんを案じた言葉もすんなりいただけました。

認知症という病気は、とても不思議であります。

 

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感情の表現はとても豊かで、

息子さんから届いた洋服を着ていただくと

感謝の気持ちが

そのまま『めんこいね。めんこいね』と笑顔で気持ちを表現されていました。

 

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ことばがうまく伝わらないことで、

その人、全体の障がいが大きく感じる事がありますが、

その人の心も

その人の発する感情も豊かに残されています。

上っ面の判断からの介護は不適切なケアに落ち入る危険となります。