認知症、現場からの学びと発信
おおまかに「痴呆症」と診断されるのが6~7年前には普通の時代でしたが、
今や疾患別判断が医療の現場においても普通になりつつあります。
脳血管性認知症、アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症なのではと、
介護の現場においても、その人独自を探ることができるようになったのは、
9名という少人数であることと、国からたくさんの学びの場をグループホームへ投資してただいたおかげなのでしょう。
介護現場における疾患別の対応は、認知症の人独自の行動を理解し、
スタッフのバーンアウトを防止するためにも必要な事であります。
しかし、80代90代になり今、疾患別判断をDrに迫るものでもなく、
今、目の前のその人が心地良い時間を提供するためにと探ると、
前頭側頭型認知症と診断されなくても食事の途中で集中する事ができず立ち去る行動や、
何度も繰り返す常同行動を止めると周辺症状が強く現れることを認識すると、
じっとスタッフは見守ることができます。
(通所利用者より貝まめだよ・・と)
ことばをかけると人の影響を受けやすく同じ言葉を何度も何度も繰り返します。
S子さんが今まで過ごされてきた人生にふさわしい言葉が現れるように私達も言葉を選んで届けなければと思います。
今こそ、グループホームの現場から認知症について「地域への発信」が必要な時代となりました。
2ヶ月に1度開催される運営推進会議は、ホームの評価ばかりではなく研修受講生の発表や、
地域への認知症の発信の場でもあり、地域の核としての働きにつながることでしょう。
(収穫の喜び)