発想は心豊かに
「大変、またか」・・と思うときこそ自身の発想を変えよう!
利用者Aさんのフレッシュな今の頭の中の出来事は、
大きな荷物を運んでいる物語に入っています。
大きな籐の籠の中にはアクテビテイの道具が、一杯ぎっしりと入っております。
かなりの重さです。
辺りを見渡すと他の利用者はおりません。
ゆっくりフーフー言いながら運んでおります。
止めると大きな声での混乱が始まります。
見守りながらしばらくの間、物語の推移を確かめます。
後ろからBさんが、いつものように歩いて来ています。
少し危険な状態になりました。
大きな荷物を持った人を助ける人道作戦に入ります。
大変ですね。お手伝いしましょう・・と荷物を持ち少し歩き横に置きます。
「ありがとうございます。」とAさん。
そこですかさず、好きなリンゴを半分(場合によっては1個)きれいに洗い芯をくりぬき、
皮ごと食べられるように「ご苦労様です。リンゴでも食べてください。」と伝えると、
「すいません・・○*△#□・・」と意味不明ですが笑顔でしっかりと受容され、
リンゴを食べながら自室へ入りました。
達成感と、満足感・・何よりも受容!!
神経の高ぶりは好きなリンゴへ転換し穏やかなAさんの表情に戻りました。
大きな荷物は、そっと元の場所に戻しましたが、
1時間後に自室から出て来たAさんの記憶の中には荷物は跡形もなく消え、
満足感だけが残されたようです。