距離は相手を敬う心を育てる
距離は相手を慈しみ敬う心を育ててる。
ディサービスでの週に1度や2度の出会い、
独居であったり、
日中一人で自宅にいることの多い高齢者にとって、
日々の暮らしの中では今まで生きてきた時代への回想と、
今を生きる回想と、
頭の中には、たくさんの出来事が走馬燈のように走り抜けていく。
そのような思いを誰に遠慮することなく、
素直に口にすることが出来る空間。
誰もが浮かんでいる疑問をぽつんと口にした利用者さん、
「なんで、父さんは先に逝ったのだろう」
「父さんは、なんでやることを全て残して逝ってしまったのだろう。」
「自分も連れて行ってほしかったよー」と、
ディサービスでの人々は、
みんな真剣に耳を傾け、
その方に届けとばかり、
男性も女性も懸命に考え、
慰めの言葉を、
心の奥底から選び出された言葉で届けている。
全ての用意された空間よりも、
永年の葛藤を素直に支え合う場面と転じることも、
互いに考え、
互いに慈しむ心を大事にする空間となっている。
互いを保つ距離は、
純粋な汚れない心を育て、
美しくその人を支える力を養っている。
(青森青龍寺の座像は圧巻でした)