Hさんの限りない根性に感服。
Hさん、
Hさんの根性には感服するものがある。
戦争未亡人となり、
一人残された娘に父親の分まで愛をそそぎ尚且つ孫、ひ孫まで面倒を見ていたという。
一途に亡きご主人の意思を受け継ぎ家族を守り抜いてきた結果は残され、
孫さんや、ひ孫さんが遠方から訪ねてくる。
認知症という病気を患うHさんであるが、
約10年近く会っていない孫を理解できたのは驚異であり、
血縁という見えない絆が呼び起こした奇跡なのかと思う。
そんなHさんも、ホーム入居だけでも3回は梗塞を起こしているが、
家族の話によると小さい梗塞もいれると数知れないという。
Hさんは歩行中ふらつき転倒から骨折をされ、
Drからは車いすがゴールと言われていたが、
限りない困難を克服してきたHさんは、
「足の1本ぐらいでくよくよするな!」と言わんばかりに、
再度イスから立ちあがり歩行し始め、また次の挑戦に出始めた。
驚いたスタッフからの報告を受け、足の確認に入らせていただく。
「大事な人だから、心配だから調べさせてください」と伝えると、
「あっはっはつはー」と、まず笑顔で第一段階はOK!
「それでは、足が上がりますか」との問いかけに、
「はい、上がります」と華麗なバレーを踊るようにすーっと上がる。
「痛みはないですか」との問いかけにも、
「ありません!」と、
「根性で頑張っているのではありませんか・・」との答えに、
「あっはっはつはー」・・・
笑いの体操の成果まで得ている。
リーダーも駆けつけ再度確認にはいる。
状態を見守り変化があるときには、
すぐ病院へ搬送することで家族様とも了承。
6時の本日の確認もバイタル(血圧・脈・体温)、痛みも異常はなく至って元気という。
それにしても体内から底知れず沸きあがる「やるきと、勇気」は見習わなければならない。
どのようなときでも全てを受け入れ、
分に応じた生き方をしてきたHさんを支援するには、
5歩でも6歩でも、
しっかり歩けるように支援し満足する時間を得ていただくことが、
Hさんらしい人生なのかも知れない。
Hさんの話を伺いながら今後の方向性を決めさせていただこう。