教育勅語回想から脳の働き
教育勅語を手にした利用者さん、
それぞれに当時の思い出がよぎり、
一番早く読み込んだのが戦争中の体験者男性でありました。
男性は、
「戦争には行かなかったが北海道の熊は声が大きく指導力があると見込まれ、
内地で少年兵の育成を行っていた」と話し、
自ら入れ歯を接着剤で付け直し、
当時の口調で抑揚をつけ、きびきびと読み上げました。
いつもの「動の時間」とは違う空気が新鮮さを呼び込み、
「思い出せ」と互いに刺激を送るかのように、
若い頃の指導を髣髴させる瞬間が蘇った利用者さんを筆頭に、
声をそろえ参加者全員が声高らかに背筋を伸ばし朗々と読み上げることができました。
男性は動の時間が終了しても前頭葉に刺激が入ったせいか、
自室で過ごしていた隣の女性の方に説明を始め、
「わしときはこうだった」「あらー食べ物があってよかったね」と、
何度も同じことを互いに繰り返し、昼食の時間まで続いていました。
男性も、話しかけられた女性も昼食後は満たされた為か、今は自室でゆっくりと過ごされています。
別の用事で来ていた、近くのループホームの社長さんも一部始終、
導入前から表情に変化があるまでの瞬間に立ち会うことができ驚ろきと共に、
亡きお父さんを思い出したためか神妙な面持ちで教育勅語を持ち帰っていただきました。
22日の運営推進会議(9時30分)と、お楽しみ会(10時予定)の時にも、
教育勅語を持参させていただこうと思います。
市内のGH等の方もぜひ、ご参加ください。