保健所にて念願のSOSネットワーク事業会議と死を待つ犬との出会い

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 昨日、北見保健所においてSOSネットワーク会議が行われました。
参加者からのネットワークへ期待する声も高く、それぞれの立場の人達が何とか徘徊からの事故を防止しようと自分のことのように真剣に話しあうことが出来ました。

 今まで保健所には回数は少ないですが十年以上通っています。
車が満車で反対側の空間に止めました。

すると子犬の鳴き声がキャンキャンと聞こえて来ます。
頭の中は、注射を待つ犬の姿が浮かびます。

会議予定時間も少々過ぎ、泣き声を後にしながら会議に入りました。

 

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修了後、先日のモデル事業でお世話になった御礼と労いをと、事務所の中に入り犬の話から面会をする事になりました。
犬が嫌いだという優しそうな担当者の紹介を得て、2ヶ月という子犬と対面しました。

常呂町で捨てられた子犬が北見まで来ていました。

よほど、心細いのでしょう。・・・泣き叫んでいます。
抱き上げたいのをこらえて、明日引き取ることを伝えました。

 

 

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あまり泣くので、一歩踏み込むと右側横に人間で言えば見た目80代頃の白い老犬がほえもせず、この世の中の辛さをぐっと我慢をしているように子犬を見つめ、私を見つめます。

見ないふりをしてあわてて帰ってきました。

担当者の「まったくほえないんですよ!だから、こうして開ける事ができるんです」と・・・

 

  先日の松村先生の話が頭をよぎります。
幼子はご飯を食べたと、手づかみでも食べた事に対して大喜びで母親は喜びます。

 

うまく箸を使えなくなった老人が、せめて残された機能を使い自分の加減を用いながら自分の手で口へ運ぼうとします。すると、家族や介護のプロからも汚い!と、言われることがあります。

同じ人なのに、このように私達は老いる事に対して敵視をしています。

 

99才で2度目の脳梗塞を患う前Kさんは、手づかみOKで食していただきました。
隣の人の分も手づかみで取って食べる意欲がありました。

 

衛生は介護のプロが行えばよいことなのです。

今は、失語になりましたが刺激が入り、発語が見られます。

私達も家族も初めて話すことが出来たときのように嬉しく「なんて!なんていったの!」と・・・
Kさんの言葉を心待ちにし、正面介助から言葉をおくっています。

 

 

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 老犬から、いろいろなことを思い出させてくれました。
1匹は飼う事を伝えたのですが、なかなか言えない2匹目の引き取りを、職員に心から訴えました。

するとホーム長が涙をうるうるにし、傍にいた熊谷副リーダーは大きな心で受け止めてくれたようです。難関の部長も説得し気が変わらないうちに素早く10時にお迎えに行こうと思います。

 でも、老犬の引き取りは伝えていないので、2匹とも制限時間の枠は過ぎていると言うことでしたから、早く引き取りに行きます。

これから、この2匹がたくさんお年寄りに幸せを与えてくれそうです。

犬の看取りは経験からも大変でしたが、犬の老いと発語の少ないお年寄りとの接点も考えていこうと思います。