語り継ぐ日本
困難に直面することは、
教科書で学ぶよりも、
間接的な誰かの身も知らぬ人の話を聞くことよりも、
自ら湧き上がる感情と対決しながら一歩ずつ克服する力の方が、
これからの人生において、
子供や孫らに切々と痛さからの学びを伝えることができる。
肉親の痛さから学んだ子供らは、
どのような立派な教科書よりも強く心に刻むことができる。
そう思うと、困難は無駄ではなく、
文明の発達していなかった時代のように、
膝を突き合わせながら子や孫らへ語り継ぎ、
何が大事で何が不必要なのかを知り、
生きる価値観が違ってくる。
本当に大事なものを手にした子供らは、
素直な目で世の中を見つめ、
大事なものを見分ける力を宿し厳しい目線で日本を見つめ、
海外との対応も毅然とした武士のように筋を通し、
本当の幸せは、
日々の暮らしの中に潜んでいることを、
現代を生きる人々より、
いち早く気づくことができるだろう。