緊急カンファレンスと具体的なアプローチ
緊急カンファレンスのほとんどは困難事例のアプローチであり
目の前の困難な部分から具体的なアプローチを導き出すことが重要と実感します
昨年 通所のAさんが ○○町へ行ってくると出かけたまま
連絡がつかないと知らせが入りました
まず チームの発見目的は
命を守るという共通目標であることを確認です
次に なぜ、その場へ行きたかったのか
本人の目的を知るように本人ではないのだけれど
本人になったつもりで個別化をし 考えてみること
それを共通目標に 手分けをし 役割分担を行いました
緊急カンファレンスは約5分です。
・唯一の交通機関であるバス会社へ連絡し 乗車中であるなら保護するように依頼
・高齢者下宿の人へ どのような様子だったのかを確認
・2時間ほど離れている
もとの住んでいた役場へ連絡し 家を見ていただくこと
・Aさんの隣のおうちへ連絡していただくこと
車を飛ばそうとしていた矢先に
家族と連絡がつき すぐ車を走らせると連絡が入りました
まもなく地域包括支援センターから自宅に居たと連絡が入り
隣の人に優しく接してもらっていたと・・
本人は 家族と共に2日間ほど そこで暮らすことができ
住んでいた役場の人の 厳しい助言を受け
家族と共に帰ることができました
連絡が入ってからは 町の人の働きで発見できましたが
連絡が来ていた時には 本人は すでに自宅へいたのであります
本当の原因は 納得することなく現在の場所にいることであり
一人残した 亡き妻の位牌を
大事そうに抱えて帰ってきたと聞き
本人の代弁者であるケアマネは
切々と 本人の思いを 家族へ伝えました
家族は会うと もう帰らないというのではないかと
不安を抱いていましたが
これからは定期的に会いに来ますと・・・
根本のところを しっかりと アプローチすることの大事さや
どのような状態でも あるがままを受け止めて考えること
今の時点なら 行方不明からの学びで
30分以内の捜索からの発見率が高いことを
知らせることができたと思う気づきもあります
何よりも 今の時空を 本人と共に考える事
一人の人の人生は
深くて 重くて 大きいことを
痛いほど感じさせていただきました