抵抗できない人を介護させていただく倫理観
認知症は忘れる病気である
あのことも このことも
たくさん
伝えたいことはあったのに
記憶がなくなり 今 どうして ここにい居るのだろうと
一生懸命 考える
しかし
ふとした瞬間に 我にかえり
まだ幼い子供のことを思い出し
「食事の世話をしなければならない
子供達が待っている」と 夢中で窓からでも
車がビュンビュン走っていても わが子を思う気持ちで外に行こうとする
認知症の人が行動を起こすのには 必ず理由がある
その人の過去からの人生を知ることで
辛かっただろうなー
苦しかっただろうなー
と 介護する側が自分を置き換えてみると
今できることをさせていただこうと思いが高まる。
また、認知症の人の立場から見えてくるものがある
認知症の人の 心の痛さが ぐいぐいと 突き刺さってくる
認知症高齢者を
無理やり閉じ込めようとすることは
その閉じ込められた認知症の人々の
BPSD(認知症の行動・心理症状)はどんどん進み
脳細胞はますます壊れていくだろう
そこには
悲しさと 苦痛の中で介護される人々と
心を痛めながら介護する人々の 疲弊した心身から
二次的な事故が起きる危険性がもっとも高い
認知症は忘れる病気であっても感情はしっかり残る!
誰が嫌いで 誰が好きなのかも しっかりわかる!
うらまれるより 喜ばれたほうが やっぱり 嬉しい
大変な仕事だからこそ
やりがいがある。
トップの間違いは 多くの人々を悲しみのどん底に陥れる危険性が高い!
せっかく この仕事を選んだのであれば
徳を 積ませていただこう!
喜びを 笑顔を 一度でも多く 引き出させていただき
その人の 逝く時は みんなで
頑張ったね 来てくれてありがとう と
心から手を合わせ その人を送らせていただこう
誰もが一度は 天に上がる 人生なのだから
笑顔で 堂々と あの世で 出会わせていただこう