内的な世界に働きかける

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ご利用者の食への希望を、
試行錯誤でアンケートをおこなうが
懐かしい想い出の詰まった料理を口々に訴える場面が多い。

そこには
元気な母親が存在し
砂糖も厳しかった時代に工夫して作った”ぼたもち”や、
子供の頃、留岡幸助氏が遠軽へ設立した遠軽家庭学校、
旧教護院の教会へ行き、

クリスマスでいただいたおやつの想い出を
当事の子供のような澄んだ目で話し出す。

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また、麦畑の取入れが終わり
来年に向けた野焼きを行い
その後に食した麦ご飯の想い出など
食から多くの文化や過去が見えてくる場面となる。

日本中から人々が希望を持って集まった歴史の浅い北海道には、
故郷を離れた想いが強く孫子に継がれてきた伝承的な味がある。

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正月料理は、その場面が典型的な形となって現れる。
やっと言葉にできた、その一言から
言葉を頼りに捜していくと、
ご利用者も忘れていた先祖の出身地にたどり着く場面もあるが、
支援する側からのデーターに基づき支援する郷土料理の提供も
季節と正月という
”五感”に働きかける作用から
眠っている記憶を呼び起こすこともできるのだろう。

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正月支援の提供から
多くの新鮮なものとめぐり合うチャンスができ
内的なアセスメントができる。
とても楽しみである。