家族
認知症になり
家族の顔を忘れても
ふと、昔の元気な自分と出合った瞬間に
子供や孫等の名前を呼び
捜し続けている場面と出会わせていただけることがある。
来所されるご家族には
そのような貴重な場面と遭遇することは稀であり
多くは現場の人々が
過去のいただいた情報から
「あー長男さんを呼んでいる。次男さんの名前だ」と組み立て察することができる。
人として、
人間として
「大事な家族をつなぐ宝の情報だ」と気づく介護者が、
その場面の情景を届ける働きが
代弁者としての
介護の最も価値ある行動と考えさせられ
介護者の心までをも同時に育てさせていただける。