寿命と人生の深さ
寿命
人には平等に寿命があり、
世の中の寿命を大幅に上回る人も存在するが、
多くは寿命の年齢や、病気であっては若く寿命が尽きることがある。
その、与えられた人生をどのように生きるのか、
目の前の認知症の中核症状からBPSDで苦しんでいるその人の、
●どのような人生だったのだろう、
●解決されていない過去の問題を引ずっているのではないのか、
●人生の中での嬉しかったこと、
●多忙であっても生き生きと輝いていたことは、等
多くの視点でその人を見させていただくことで、
介護現場から
その人の人生の中で誰にも理解されずに
暮らしてきた課題がほんのすこしでも理解され
周りから同じ目線で受容していただくと
叫んでいたその人に安らかな表情が戻り穏やかな日が舞い込んでくる。
その喜びは人生の最後の章を預からせていただいた自分等にも、
“人生を預かる”という仕事の重みからの感謝をいただける場面となる。
森信三氏は、
人生を深く生きるか、浅く生きるのかの相違は、
自分の悩みや苦しみの意味を深く噛みしめることによって
その苦しみは自分の苦しみだけではなく、多くの人々がひとしく
悩み苦しみつつあるのだ、ということが分かることと述べられている。
悩みは誰もが平等にもつものであり、
悩みの多くは自分との戦いで、その心のチャンネルを切り替えることで
悩みの重さは変わってくる。
せっかくの人生、
明るく生き生きと「おはようございます!」と相手に届く声で誰かと出会うことで
今日の一日が大きく自分の人生に引き寄せていく。