心地良い時間と短期記憶の力の復活

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高齢になり、それまでできていた事ができなくなると

自信を失い、

更には生きる希望を失い

『お迎えが早くこないか・・」と外に出ることも嫌になり、

 

 

 

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遠くなった耳で楽しそうな遠方から訪れた子供等の会話が聞こえ

嬉しくて会話に入るのだが、

話の筋が遠く

「やっぱり黙っていよう・・」と次第に無口になり、

考えることは

一人ぼっちで悲しく 暗い事ばかりが浮かび言いようのない怒りが出るようになってくる。

 

 

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しかし、誰かがゆっくり心の内を聞いてくれると、

導かれるように

忘れていた元気な頃を思い出し、

子供等においしい物を食べさせたいと、

意欲が湧き出すと言葉も多くなり重かった体まで動き出す!

 

 

 

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側にいる人は

料理のできないところだけ手伝い、

味見も、こっそり調整していただくと、

料理の一連の

洗う、

皮をむく

切る、

入れる等の

料理の按配を一緒に考え行動する力も湧き出してくる。

 

 

 

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料理をつくりあげることは小さな働きが組み合わさり大きな力が動き出す。

自信を無くし希望を失っていた人は

今、再びシーツの交換や掃除ができるようになり

在宅生活がほんの少しであるが力が復活し短期記憶がわずかに延びてきている。

人間の体はまったく不思議だ!

 

 

 

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認知症の人だけではなく子供も、

高校生も中年の人も、高齢者も、

誰もが、その人の存在を認め

丁寧に誰かに心の内を聞いていただくと

それまで重かった心に

木々の間から射し込むやわらかな陽射しのように心がほんわりあたたかくなる。

 

 ・・・・・

 

認知症の人への対応は特別なものを要求するのではなく、

人として誰もが要求する事に丁寧に対応することが安心と有意義な時間を導いてくれる。