笑顔の威力と短期記憶の保持力

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先日、グループホームへお入りになったAさんの表情が冴えません。

気が合うご利用者との会話も、なんだか気乗りがしません。

 

 

「自分一人では帰れないのだから・・・」とあきらめな悲壮感が漂う言葉が聞こえてきます。

腰の痛みまで出現です。

多くのシグナルを発しています。

 

 

 

 

 

 

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Aさんの心情を思うと早急な手当てが必要です。

もし、このAさんが自分だったら何をしていただきたいのだろうと考えます。

 

 

 

 

 

ktwdflw1.gif(パーソンセンタードケア)

 

 

 

 

まず、ご家族とのかかわり支援を深めさせていただく。

こちらから近況報告の手紙・ハガキなど

残存能力を勘案し“力”があれば作品を共につくり送らせていただき、

できればはがき1枚でも返信していただく。

 

でも、今の状態はここまでは待てません・・

 

 

 

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次に自宅にはかなわないけれどもホームにいることも「そう悪くはないなー」と、

思っていただける支援を検討します。

 

 

気分低下時には、趣味にも集中はしませんし自分等でもやる気が出ないのは当然です。

 

 

 

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管理者やリーダー等とAさんの笑顔を引き出すケアのカンファレンスに発展です。

お天気も良く車に乗ってドライブ方々、レストランでスイーツの計画がまとまりました。

今の生活環境に良い意味での刺激を入れます。

 

 

 

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夕方のホームでのAさんに「よかったですね。今日は甘いもの召し上がったんですか」というと、

「うん!おいしかったわ!また連れていってね」と

満面の笑顔で短期記憶もしっかり残って言います。

 

 

「嬉しい!おいしい!」という感情と残影は豊かに残っていました。

 

 

 

 

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しかしながら、気分が低下していた午前中の妹さんの面会記憶は消えており、

 

外出から気分が上がったレストラン後の夕方、再び妹さんが

来ていただいた場面の記憶はしっかり残り、

おまけに気分低下と共に痛み出した腰痛も消えていました。

 

 

 

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何とも・・?気分低下は短期記憶の保持力まで低下させるのか、

 

 

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「嬉しい!」と思う感情は

“脳の活性に働きかけたのか”・・・

どちらも顕著に認知症の人から学びをいただきました。

 

 

 

 

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昨日は、市民後見人の方の現場実習も重なり、

落ち着いた雰囲気で適度に親しみのある実習の方との同行に、

ご利用者も満足な時間をいただいたようです。