セロ弾きのゴーシュ朗読から
音楽ばかりではなく
1冊の朗読からでも体感することができ、
言葉のリズムは、トントントンと優しくノックをするように刺激を与えます。
・
・
****現場より****
午後のひと時
「セロひきのゴーシュ」を読ませて頂きました。
Kさんも真剣に集中するように聴いていただき
終了後は
笑顔で「・・・いいね・・これ」と言っていただきました。
*****
Kさんは、外出から戻ることが困難になり
無事に見つけていただいた場面では
「ごめんなさい。ごめんなさい。この頭がだめなんです」と
額に汗をいっぱいかき懸命に謝る姿から、
記憶は消えていますが、
「頭がだめになってしまったんだ」という感情は残されています。
◇
断片的な映像を浮かばせながらも、
セロ弾きのゴーシュがいたらなーと思った「いいね。これ」の言葉かもしれません。
その場面しか出会えない“一言”の中には多くの意味あいが含まれています。
認知症になっても人には限りない力があります。