エーデルワイス介護の学びから人間学へと
介護から自己覚知
小学生から他者とのコミュニケーションが上手くいかず、幼い頃から心の重荷を抱いていた当時19才の子が何度も、何度もエーデルワイスヘ尋ねて来た。
その子は、涙を流しながら「介護の勉強がしたい」と言葉少なに訴えてきた。
今、その子が21才となり一緒に受験をした大学生が卒業すると言う時期、
「自分は、ようやく自分を取り戻すことができた。お年寄りから、たくさんの愛をいただき再度人生に向かった目標にチャレンジする事ができそうだ」と訴えてきた。
お年寄りからいただいた心は、1月の介護福祉士という資格のチャレンジへと変化し大学受験失敗の痛みは、工業デザイナーという学校への進学へと変容させた。
1.親への感謝、親へ経費の負担はかけないこと
2.人生の荒海で遭難しないように、もう一度2階へ上がり人生の最終試練に耐える指導を受けること
彼女は見事に、この2つの条件をクリアーする事ができ、この1月3日をもって退職する事となった。
この2つめの課題は、自分から積極的に他者へ話しかけ、チームの一員としての気づきの発信と声の出し方、会話の仕方、挨拶の仕方、家族への語りかけと、それがどのように重要で大事な事なのかを・・・
指導する自分自身が不十分であったが、幹部が一つになり手放す子供の試練が少しでも少ないようにと思う心で指導させていただいた。
12月の運営推進会議では自ら発表し、利用者・ご家族・包括支援センター所長・民生委員・地域の人々・スタッフから温かい励ましをいただき、
これからの門出に、はなむけの言葉をいただき深く心に刻むことができた。
人生の試練を強く生き抜き介護福祉士という資格をもチャレンジする勇気と、介護の基礎をもった工業デザイナーへと変身していく姿は、
まさに介護の職場から生まれ出た賜物であり、今の学校教育から学ぶことのできない人間学を学び取った勝利である。