素の心
(介護のべっぴんさん達)
生まれて来たときに授かった素の心
生きていく間に身についた垢、
「介護という仕事は、大変ね」・・と言われるうちに、自分が介護を求めた介護への「素の心」を忘れてしまい、
初心を忘れ、人の言葉に動かされ自分が何を求めていたのかさえも不明になっている事が多い。
しかし、この世の中に休日が確保され給料は毎月確実にいただくことが出来、
何よりも、自分の心がけ次第では仕事からの「徳」を積ませていただくことができる仕事は、そう多くはない。
利用者様の「ありがとう」という言葉は、知らず知らずのうちに
「大きな心の貯金となって自分の心の潤いとなり、徳を子孫に残す形のない財産となる」と
唐招提寺の前で思い起こさせていただいた。
最後の時は、生まれてきたときの素の心で帰らせていただくのが一番、理に適い重くもなく体を包み込んでくれる自分が築いた心の貯金をお届けしよう。
しかし人は、死ぬことを忘れているかのように欲につつまれてしまう。