ディーゼル列車

冬の出張は、運との巡り合わせのようだ。

「よかったですねー。昨夜はひどい吹雪でひどかったんですよ」と

聴かされほっとする場面も多い。

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新幹線での移動はスピードも速く、

そのような悪天候をも回避する確率が高いところであるが、

年末に亡くなったYさんへの訪問には

秋田からJRスロー路線に乗り替え

ゆったりとした時間と共に訪ねるほうが、

より近くその人との懐かしい時間を彷彿させる場面となり、

驚き

落胆

怒り

受容と、

これまでも数名の友人を亡くした場面と同じパターンで襲ってくるものがあったが、

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しかし、

地元をつなぐ列車には、

その地域の生き様があり、

駅の無い場所に降りて行く人々や

車掌さんの言葉の端に伝わるその地ならではのイントネーション、

遠い家の灯りからも

その地の風土と共に懐かしく伝わってくるものがあり、

知らぬ間に受けていた心的ストレスを緩和し、

残された者への役割があることに気づかさせられる。

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日本を切り拓いた祖先の力、

今、逝った人の日々を生きぬいた力、

どちらも日本の地に一生を捧げた人々の無言の思いが線路から伝わってきた。