偉人の母親からの教え

グループホームに野口英世の本があり、

本好きなMさんが良く手にしていた本であるが

90代をすぎた最近は、

「あまり読まなくなったなー」と思うと同時に

自分の小学生当時、

教科書で読んだ学校の光景や当時の感情も同時に蘇った。

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10年程前に野口英世記念館へ行く機会があり、

小学生当時は、得る事が出来なかった母親の子を思う気持ちが

矢継ぎ早に展示物から強烈な印象としてとらえることができた。

母親しかさんが「やけどをさせてしまった」と悔いる気持ちと

何とかその手を使えるようにと協力する

人々に感謝する気持ち、

また、寺の住職に字を習い

今の気持ちを息子に切に訴えた母親の手紙が展示されていた。

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母親と子に与えられた困難を

周りの人々に感謝しながら克服していく経験は、

後の研究に励むきっかけとなり、

「人々に助けられたことは、

多くの人々を助けたいと願う気持ちに変化したのか」と、ふと過る瞬間があった。

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生まれた環境に左右することなく

困難な人生であっても腐ることなく、

頭が良くても機械にならず、

親の恩を忘れず

自ら人生を切り拓いていく大事さを

記念館から感じ得る事が出来たことを、

古くなった表紙から回想することができた。