グループホーム看取りの前の見守り期

IMG_1368-150x1501.jpg
*

認知症対応グループホームでは、

90代後半の利用者様が静かな見守り時期に入りました。

看取りのケアの前には、

何段階か変化が現れてきます。

*

いつも、食事には積極的に口を開けていただいていた方が、

口を閉じがちになり

更には舌でスプーンを押し返すようになると、

『いりません』と言う非言語的コミュニケーションの表出であり、

言葉を変えてみると、

ご利用者の体を張った意思の表れでもあります。

しかし、10年前には認知症の人の終末は、

行き場がなく、

知識があるなしにかかわらず

看取りをやらざるを得ず

見守り時期には、

ホーム内では何とか食べていただこうと、

食べていただくことばかりを考えていた現実です。

*

CIMG2288-150x1501.jpg

ふり返ると

こちらの言葉や対応に負け

『あんたらが喜ぶなら』と無理に食べていただいたのかもしれません。

10年という経験から思えることは

『尊厳とはなんであるのだろう』と

突き詰めていくと

生きることと自然死はひとつである』という結びつき、

ホームの暮らしでは

自ら動けなくなっても

長年暮らした自宅へ

お元気なうちに一度帰宅する介護支援を尊重すること。


これは、後に

残された家族へのケアでもあるのかと経験から多く思えてきます。

そして

終末の疲労させないケア、

支援のしすぎは、

こちら側の身勝手のようにも思えてきます。

静かな見守り期に入ったご利用者さんは、

今までにも何度か体験しております。

今後も丸い目を更に大きくし、お元気に復活するようでもあります。

これはこちらの期待かもしれませんね。