あんばいの良い支援
○十年前には、
家族と交流する時間も無く
忙しく働き続けた人々、
*
(これめんこいねー)
*
『少しの休む時間があれば・・』と思っていた若い頃であったが、
老いて
今、
何もする時間がない日々は、
むなしく
テレビを見ているといつのまにかすやすやソファで眠ってしまい。
◆
夜には
みんなが寝る頃には
なんだか『働かなければ』という意欲が湧き上がり、
たんすの引き出しを開け
洋服を入れ替えようと考えながら行動するのだけど、
・
いつのまにか
部屋中が洋服でいっぱいになってしまった。
*
今、老いて、
あれほど
休みがあればなーと思っていた頃が懐かしく
*
*
少しの役割があると
あの頃の
あの時間を懐かしむように
体も
心も
不思議に動き出し
・
言葉も、いつもよりもはっきりと
痛かった体も嘘のように動き出し、
食事も美味しく
あちこちと体を動かすと便通も良く
仕事から
差し出されたお茶も美味しく飲み干し
『もう一杯いかがですか」と言われると
『あらーまた、ごちそうしてくれるの。悪いねー』と
心が動き出し
会話がスムーズに進みだす。
*
*
自分が出来ることを頼まれ、
「ごくろうさまでしたねー。助かりました。」と言われると
自分でも役に立つのだと嬉しい感情が溢れ
『これぐらい、いつでも言ってネー』と、
夜には家族共々
同じ時間に睡眠に入り
ぐっすり
朝まで寝ることができる。
***
地域においては、
町内会でも
寄り合い所でも
老人クラブでも
・
気持ちよく参加する場があると
住み慣れた道を仲間と歩き、
住み慣れた家で
慣れた布団で
あんばいの良い枕で
最後まで過ごす事ができる。