認知症のケアの一つに役割がありますが、
役割は、その時の利用者様の表情、態度等をよく把握しなければ、
こちらの一方的な強制介護になります。
また、一方では出来ないと思っていた利用者様が自ら台所へ来ていただき、
お膳を拭こうとしている場面があります。
その様なときには、ささやくような小さな声で「ありがとうございます」と利用者様の思いを壊さないように接すると能動的な役割が成立します。
1枚のお膳を拭き終わり「ありがとうございました。助かりました」と、ささやくように伝えると、
にっこりと笑って遠ざかりました。
受け身ではない、押しつけではない、
自らが行いたいという能動的な役割が必要なのですね。