あえて厳しい言葉を届けます。言葉の重みを知ろう!
認知症の症状には、いろいろあります。
また、何度も表記しておりますが、
もともとの性格も十分加味します。
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また、進行途中では、
現場では、何例も食事が全く摂取することができなくなり、
ただ、じっと座ったままの状態の場面もありました。
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その方は、アルツハイマーと診断を受けておりましたが
幻視、幻聴があり、
夜間もタンスを持ち上げる等、
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いきなり急激な行動となり、
人の中に走りこんだり、
『ご飯を食べましょう・・』と言葉をかけても
怒りの塊となり、
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『やめてくれ』と言わんばかりに
手を振り払い、はたき、怒りの目つきでにらみつけるなど、
介護者たちは随分と疲弊していました。
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(春みつけツアー始まりました)
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しかし、座りながら意識が遠のく場面では、
覚醒させない様に静かな声かけで『お水を飲みましょう』
と正面からは抵抗され、はたかれるので
ゼリー状の水分をグイグイと召し上がり
とろみのついた食事も
何度も口を開けていただきました。
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この方法は、正しい介護の常識を覆すものですが
正しい方法だけが受け入れられるものではありません。
あくまでも嚥下を介護者が間接的に確認し、
個々の対応に沿った介護支援でなければ
テキスト通りの支援では、現場では通用しないことが多々あります。
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その、何日も食が摂れなかった〇〇さんは、
実際にはおなかが空いていました。
しかし、ご家族間の葛藤や苦しさを肌で感じていた〇〇さんは、
言葉で言えないだけで、
重たい荷物を背負っていました。
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グループホームの観音様の仏像の隙間に入り込み
その暗闇の空間で食事をすることもありました。
自分が安心できる空間が欲しかったのです。
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その気づきから
居心地を求めて移動する場所に低めの椅子(ずりおちOK)を置き、
大型のバスタオルを渡すと頭からかぶりこみ、
ご自分の世界へ入り、周りの暮らしの音を聞きながら
その場所で何時間も過ごすことができました。
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次第に食が摂れるようになり、
水分も10CCでもこまめに何度も
支援をすることで
腸が動き出し数日後には排便も見られるようになりました。
これは、人数の少ない認知症のグループホームだからできたことだと思います。
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薬からの過敏性、
幻視、
幻聴からの行動、
鬱的症状、
家族間の葛藤、
これを乗り越え
家族間の協力もいただき回復することができました。
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いまは、眠たい時に寝て、
笑顔で起き、スタッフへ自分だけ知る片言の話をし、
その片言の話の会話に向き合い、
単語をそのまま届けると
深くうなずき、
コミュニケーションがとれると
安心から安定にはいることができ、
今は90代となり入居10年以上も過ぎた中、
今も元気に家族の面会時には笑顔で対応され、
一日を本人のリズムで静かにお暮しになっております。
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このような症状だった方でも安定に入ることができたのですから、
ある現場のスタッフから
アルツハイマーを患う方の対応に
「大変なので・・」と勝手な判断で言葉を使うと、
何をもって大変なのか、
未熟さからの
『大変という言葉を勝手に使わないで・・ね』と語尾が強くなります。