人生を回顧し、人生を認めるプロセスの途中の 出来事から
人生の荷物を降ろす時期
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在宅においても
病院においても
施設等においても
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幾重にも重なった複雑な自分から始まった人生の重荷を
沸き上がる自分との葛藤に苦しむ高齢者が存在する。
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家族にとっては大変な状況となり、
一見
間違えると
認知症?と片付けられそうだが、
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慌てることなく
感情に付き添い
突き放すことなく
見守り、
多くの言葉は必要とせず、
泣きじゃくる幼子の嗚咽が終わり、
すっきりと気が晴れた顔を見せるような
その時が来るまで、
そっと
疑似家族の気の合うスタッフをそばに導き傍らで見守る。
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内から沸き上がる
理由にもならない感情は自身が十分理解していても
マイナスの状況が引き金となり
本人もただ、悲しく、辛く、寂しく、
葛藤の繰り返しの中から
大きな荷物を降ろす準備に入り、
これまでのこらえてきた人生の重荷を、
簡単には降ろすことができない自分と闘っている。
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身をもって教えていただいている人から学ぶには、
解決できていない自分のこれまでの人生があるならば、
少しでも元気なうちに
あえて、
そのシチュエーションをつくり、
封印されていた永年の感情と対峙することが
そのときの解決できていなかった自分を
慰め
認め
褒め、
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重荷が多ければ何度も繰り返し
一つずつ丁寧に
その場面の感情を弔い
自分を認めていくことが
『新しい老後を迎えられる自分となるのだ』と教えられる。
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頓服効果は、
肉親が傍に寄り添い、
物もいらず、
飾り言葉もいらず、
ゆっくりと、
うなずき、
傾聴し、
できることなら背中をさすり、
心の中で
『すまなかった・・辛かったね・・』と、
詫び、
感謝し、
労う肉親の心からの親身なかかわりが、
どのような高価な薬よりも即効力は高い。