天地には大徳あり
萩ものがたり
松陰先生のことば 6年生3学期
天地(てんち)には大徳(たいとく)あり
君父(くんぷ)には至恩(しおん)あり
徳に報ゆるに心をもってし
恩を復(かえ)すに身をもってす
此(こ)の日(ひ)再(ふたた)びし難(がた)く
此(こ)の生(せい)復(ふたた)びし難(がた)き
此(こ)の事(こと)終(お)えざれば
此(こ)の身(み)息(や)まず
天地には、万事を生々養育するという大きな徳がある。
また、主君と父母とには、情愛にみちた恩愛、洪大な有りがたいご恩がある。
天地の大徳と君夫のご恩に対しては、心身の全力を尽くしてご恩報じにつとめなければならない。
「一日再び晨(しん)なり難し」という古人の句があるが、
今日の日が暮れると、今日という日は二度と来ないし、
この生命も一旦死ぬれば、再びこの世に生まれでることはない。
よって、前述したような報恩の事を成し遂げるまでは、
少しの時間も無駄にせず、勉強でも、一生懸命つとめ励まねばならない。