レビー小体型認知症:早めの告知と早めの支援から繋がりが持てますね

デイサービスご利用中の〇〇さん

レビー小体型認知症と診断されてましたがご本人に、
症状からの説明を今までしたことがありませんでした。

日内変動があります。(一日のうちで話が通じる時とまったくかみ合わない時)
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一昨日は、急に走り出すと

「止まらないのー、止まらないのー」と猛スピードで走り出しました。

周りの人々も驚きましたがやっと追いかけスタッフの支援で止まることができました。

これだけ聞くと『すごい人、だいぶ進行している人』と思いがちですが、

ここから分析です。

 

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環境は、どうだったのか

②自律神経にダメージを持つ病気の人にとっては?

③健康状態は? 

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①については、

スタッフ等夕方の多忙な時間で夕暮れ。

辺りは暗い。

②天気は、一日中曇りで寒暖の差があった。

気圧の変動が大きい。翌日にかけ雨・風強い。

〇〇さんにとっては、気分の低下も含め不安な要素があった。

③バイタル安定、排便確認あり水分も1000CC程度摂取、食欲もあるが落ち着かず歩き続ける。

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そこで昨日、〇〇さんと、しっかりお話をさせていただいた。

これは、特別なことではなく介護者が誰もができることです。

 

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世間話をしてから(導入)
〇〇さん、困っていることありますか?
(記憶はある程度あります)

足が止まらないことありますか?
『あります。とまらないんです。』

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そうですか。それは辛いですね。
何か見える事はありますか?

はい、声も聞こえるんです。』

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どのような声でしょうね?
いろいろな人の声です。子供の声も聞こえてくるんです。』
 
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あー子供の声もきこえてくるんですかー
それは、おどろきますよねー

『はい!』

少しの間をおいて

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〇〇さん、それは〇〇さんが自分が変だと思うかもしれませんが、
病気からの症状なんですよー

えっ!』と、こちらを向き目を合わせました。

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そうなんです。病気なんですよー
〇〇さんが変になったわけではないんですよ。


不思議なことにこの病気は、

もともと頭の良い方に多いようですよー(根拠は不明)
すると、

うふ!』と笑いました。

(過去にも数例対応させていただき成功です。早めの温かな告知が必要です)

〇〇さんは、昔から頭良かったのでしょうねーと伺うと、
『はい』と!

(〇〇さんは、ご家族からとても良い成績で卒業されたこともお聞きしていました。)
自尊心が戻ったようです。

 

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今度も走り出す症状がありましたら、
こんなふうに両肩にふれさせていただいてよいですか?と伺うと、

『はい、よろしくお願いします』と。

あとからぶつけたとこ痛くなるよねー』とも。

そうですね。だんだん年を重ねると次の日も、

その次の日も痛みが長引きますよねー。

我慢できない痛い時には言ってくださいね。

 

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その後、椅子から立ち上がり
モップをかけているスタッフからモップをゆっくり自然に取り上げ
掃除を始めました。
 

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現場の人等も、
モップで働く姿に一同が驚き「お家でもきれいにしていたのでしょうねー」と
スタッフの驚きもありました。

【教えをいただきました】^^

このような能動的(自ら進んで好む)役割も必要であることを
〇〇さんから教えていただけていますね。
(社会の一員であることを自ら認識です)

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帰り支度の中で、デイサービスでは看護も加わり
別件のカンファレンスが5分ほど始まりました。

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〇〇さんに耳元で『椅子から落ちそうになる方を皆で、
どうしたらいいかなーと考えている所なんですよ』と伝えると、

おばさんがた、がんばっているんだね』と。

そうですね。みんな足腰、悪いけど頑張っていますよーと伝えると

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『えらいねー』と

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食事も時間のながれの継続がある慣れたデイサービスで摂っていただき
時間をずらして高齢者住宅へ戻られました。

前日の走りもあり、お疲れになったのか、すぐおやすみになったと報告がありました。

住み慣れた地域で暮らすこと、これが地域包括ケアのチームの連携でもありますね。

 

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一番介護に大事なのは、その人を思う「愛」があるか否かです。