人たる所以

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人たる所以

 

学は、人たる所以(ゆえん)を学ぶなり

        松下村塾記 安政三年 九月

 

学問というものは、人間とは何か、どういきるべきかを学ぶところである。

       吉田松陰先生明示より

 

 

 

 

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木の根は人間の深さと同類である。

 

 

見た目は美しく、いかにも堂々と生い茂る木であっても台風にはもろく、いとも簡単に横倒しになってしまうことがある。

 

 

しかし、水もなく土の栄養分も届かない尾根に生えた木は貧弱であるが地下水が遠いので深く根を生やしている。

 

 

枯渇にも、台風にも、びくともしない木の根をびっしりと這わせている。

 

 

 

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人生も同じであり、全てに満たされ幸せそうに見えても強風にひとたまりもなく倒されてしまう人もいる。

 

 

何度も何度も人生にもまれ大丈夫かと思える人ほど耐久力があり、

 

 

艱難辛苦から教えを学び一歩ずつ謙虚に、わずかなことに心を動かされることなく、どっしりと構え歩んでいる。

 

 

静かにゆっくりと歩みを変えずに進んでいる。

 

 

その背後から見えないものが見えてくる。

 

 

 

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それが苦労と言うのならば苦労の度に針の穴ほどでも奥深く地中に根を這わせているのだろう。

 

 

人生への価値は天に帰る場面に鮮烈な気づきとなって現れ、それを評価するのも自分なのだろう。

 

 

 

「人は必ず死ぬ」この事を忘れないように生きたい。

 

 

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