煩悩
人は生きていく上で様々な悩みや苦しみと出合うことがあります。
仕事のことであったり、家庭の中であったりと形を変えて襲って来ます。
苦しみは体の痛みと相通じるものがあるように思います。
料理の途中で手にやけどをします。ひりひりし、とても痛く何で注意をしなかったのだろうと後悔しますが、
もっと痛みの強い盲腸のような急激な痛みが襲うと手のひりひりの痛みは消えてしまい、お腹の痛みだけが襲ってきます。
同じように家庭の中に於いて夫婦の関係性が悪くなっても、そこに愛する子供が重大な病気かも知れないと、
もっと大きな危機が襲うと子供を通して何とかしなければと思う心は夫婦の関係の悪さも消えてしまい互いに力を合わすことも出来る場面と転じる場合があります。
やけどの痛みも、夫婦の関係の悪さも、冷静に考えることで自分を取り戻すことが出来ます。
人生において試練は形を変えてやってきます。
もう生きてはいられないと悲しみのどん底に陥る場合がありますが人の気持ちは変わるのです。
自分の足下を見つめると、
お金よりも大事な物は、何気なく触れあう幼い子供との時間であったり、子供の健康な体であったり、
高級な車よりも、素晴らしい御殿よりも、一番大事な物はすぐ側にあることが見えてくるのです。
心の痛さは、自分を正しい位置に取り戻すチャンスでもあります。