仮名大學

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明の王朝 明先生は初学の者に対しては、必ず「大学」を以て教えたと伝えられています。

 

古典を学ぶ上に於いて大切なことは「素読」であると言います。

 

素読は天明に通じる先覚の書を、自分の目と口と耳とそして皮膚を働かせて吸収し、

 

これを繰り返し繰り返し続けることで自ずから自分の血となり肉となると・・

 

 

 

 

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入居者の人々は、凛としてすらすらと読み上げスタッフが後からしどろもどろでついていくのがやっとです。

 

 

昔の学び・・体に染みついた心の栄養は高齢になっても、認知症になってもその人らしさを醸し出し深い味わいとなって辺りを包みます。

 

 

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仮名 大學

 

大学の道は、明徳(めいとく)を明らかにするに在(あ)り。

 

民(たみ)に親(した)しむに在(あ)り。至然(しぜん)に止(とど)まるに在(あ)り。

 

止(とど)まるを知(し)りて后定(のちさだ)まる有り。定まりて后能(のちよ)く静かなり。静かにして后能(のちよ)く安(やす)し。

 

安くして后能(のちよく)く慮(おもんばか)る。慮(おもんばか)りて后能(のちよ)く得(う)。

 

 

 

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・知恵を兼ね備えて世に影響を及ぼすような立派な人物、即ち大人となる学問の道筋は、先ず生まれながら与えられている明徳を明らかにするところにある。

 

 

 

・その明徳が発見されると、自ずから通じる心一体感が生じ、誰とも親しむようになる。更に判断が正しくなり、常に道理に叶った行為が出来るようにもなる。

 

 

 

 

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正しい道理を弁えると心は一つに定まって動揺しなくなる。従って心安らいで思いをめぐらし、物事を正しく会得して、自ら満足して行動するようになる。

 

 

 

読本「仮名大学」  「大学」を素読する。伊與田 覺