精神科受診を拒否する介護相談から
先日、人を介しての介護相談がありましたが、時間をおくのも申し訳ないので伝えさせていただきます。
精神科受診を拒否する場合の対応から・・・
「認知症と思われるが、お母さんを早期に病院へ連れて行きたいが困難」
その方の性格等によりこれだという導入判断が難しい場合がありますが、一般的な部分から考えてみましょう。
1.今、行っているように強制しないことは大事なことです。しかし、早急に何らかの手だてが必要です。
早めに受診をする事で認知症を患う期間の”質”が違って来るからです。
・ また、一番始めに本人が変だと気づいている場合が多くあります。
2.お母さんがほっと心を許す事が出来るのは、どのような場面でどのような会話でしょうか。
3.お母さんとの普段の関係性から場面を描いてみましょう。
4.病気のことが原因で関係性が悪化していると思われる場合、
少しでも良いですから関係の修復になるような対応をまず考え、互いに少しの余裕を持っ てから始めてみましょう。(大変ですが女優になりましょう)
感情で対応すると感情は3倍返しとなることがあります。
5.お母さんの母親という威厳を損なわないように、
「最近調子(娘)が悪いので一緒に健康相談に同行してほしい」
または「市役所等から健康チエックの依頼書が本人宛に来ている」
等が受容できましたら、受診前に看護師さんや医療相談員と事前に連携を図ることが重要であります。
・ 急に気分が変化した原因がどこにあるのか、背景を探ることも大事なことであります。
6.往々にして、突然の悲しい出来事や、懸命に行った行為が認めてもらえなかった等の達成感のない場合や次々と襲う喪失感、失敗からの出来事などにより気分の低下に繋がることがあります。
7. 受診時には、どこが困っているのか、内容を具体的に紙面にまとめたものを、そっと受付や看護師さん・医療相談員に何気なく渡しましょう。
1)変だと気づいたのはいつごろなのか
2)特に混乱する時間・場所・どのような言動や行動になるのか、
3)その為に困ることはどのようなことなのか、
4)最近、精神的にダメージをうけるような環境はなかったのか、
5)現在服用中の薬はあるのか(種類・服用状況)、
6)今までの病気の既往歴を書きましょう。
7)同居している家族構成も書きましょう。
8. 認知症と似たような症状の病気もあり、その病気を改善することで認知症状も改善に至る場合もあります。
9.どうしても困難な場合、家族が上記内容を詳細にまとめたものを持参し専門医と家族受診ができる場合があります。
早急に医療相談員と連携を密にされることを切に願います。
また、近くの地域に「認知症の人と家族の会」があると思いますので地域包括支援センター等で今後の相談と共に調べてみるのも良いと思います。様々な苦労からのヒントをたくさんお持ちであります。
(オンネナイ原野、きょうの収穫から)(キュウリは棒でたたくと甘みがでて美味しいよと・・・ご利用者から)
認知症は、家族の病気とも言われるように、とても辛くて心が張り裂けそうになります。
まわりの方の優しい目線がとても救われる事となります。
身内の方・地域のかた・医療関係者の方、どうぞ優しい目線を認知症の人と家族にお送り下さい。
どうぞよろしくお願いします。