豊かな時間
なぜ、笑いを届けるのだろう。
すると、もう一人の自分から・・・
「この世の生き物は必ず死ぬんだよ」と、身体の奥底から語りかけてくる。
「自分が今、見えないものから与えられていることなのか」と、
いつも考えるときには最終的に、この言葉が現れる。
目の前の人に笑いを届けると、その笑いは相手の心の中で変容し、
心を縛り付けていた鎖が解放され、
さわやかな喜びが辺りを充満する。
ホーム2番地の○さんと遊ばせていただく時間は、
幼子のように、
頭から毛布をかぶり「あそーぼ!」と呼びかけると、
病気から険しくなりそうな表情が一変し、無心の笑顔でこちらに近づいてくる。
自分の心は楽しく嬉しく身体は温かくなり喜びが笑いとなってあらわれる。
笑いは相手の心の中に入り込み、
「あのね・・○○だから・・そうしよう○△*ね・・」と穏やかな言葉が出てくる。
○さんの最後の言葉を繰り返し「○△*・・?」と言葉を返すと、
「うん・・そうなんだよ・・あっはっはー」と、
Kさんの身体の奥から言葉と笑いがあふれ出し、
ようやく言葉が通じる人と出会ったように嬉しそうに語りかけてくる。
笑いは、一面のコスモス畑で遊んでいるようにすがすがしく気持ちがよい。