豊かな笑いから心豊かな時間をいただきました。
認知症が進行し重度となった2番地は、静かな環境の中で過ごしていただいております。
しかし、朝一番の10時には、身体の体操に始まり、脳活性化お笑いなつかし計算、昔の歌と今の歌、最後の笑いの体操では心は全開です。
「脳活性化お笑い懐かし計算」では、個人の記憶の糸に結びつく話題の提供から、その個人の過去に近いものを導入し、記憶の回線につなぎながら自ら能動的に記憶を導き出す作業へと入るのです。
すると、今まで計算が1+1=8と、答えていた数名が2と答えられるようになりました。いつまでも、脳を使うことは大事であり、その答えが正しく出てきた方の、言葉も多く見られるようになりました。脳の神経細胞は、日に10万ずつ減少しても代わりの細胞や、まだまだ何億とある細胞を使い切らないともったいないと実感です。
北見にあった「まるいデパート」や「金市館」、「まるしょうデパート」を導入した買い物から、個人の名前を導入した野菜や肉、また、その方の過去のエピソードからパンツを購入する場面は、昔の懐かしい場面となり、自分の名前が現れると、のどの奥が見えるほど大きな笑いが登場します。(外出支援は昔と今の違いを感じる場面となります。)
ストーリーの世界へ入り難しい顔をしながら窓から遠くを見ながらテーブルの上を何度も何度も、くるくる手をまわしていたMさんも、表情がいつの間にか笑顔になり大笑いの時間となりました。
豊かな笑いから心豊かな時間をいただきました。
笑いは利用者様の心ばかりではなく、介護者の心の癒しともなります。互いがこの人生の中で巡り会えた人々です。せっかくのご縁が良縁となるよう認知症という病気と悪戦苦闘しながら日々実践を行っています。