心が届く楽しい場所
グループホームの夕方近くには、
入浴などの支援で
スタッフ等の往来が多くなると
次第に
周りの人々も落ち着かなくなる場面があります。
しかし、
これも
視点の置き方を変えると、
*
(朝)
★
●歩ける力があること、
●階段を昇降する力があること、
●母さんのところへ帰らなければならないと、
母親を思い出す力があること、
目線次第で
側にいる介護者の心持も穏やかに変わってきます。
★
みなさん、よかったら昔話しを聞いていただけますかと
伝えると、
窓の方をみて忙しそうな方も、
母さんを気にされていた方も、
目をつぶつてウトウトされていた方も、
週間誌に食い入るように見ている方もそのままの姿で、
★
大工と鬼六の話から
筋を引き寄せるように、
『あらーめんたまよこせってか~い。
いやーそれはかなわんわー』
と、
話の展開にしっかりついてきていただき、
感情からのお囃子が入ります。
こちらは、
思わず、笑い出しますが・・
筋が変わらぬようにこらえます。
日本の昔話は筋がしっかりし、大人が聞いても楽しめるものです。
*
(昼)
★
目をつぶっていた方も
ときおり
まるい目を開けていただき
『わっはっはー』と笑い出します。
★
束になりつつある心を、
「歌いたい方はどうぞ、うたいましょう」と
歌詞カードを渡すと
『ふるさと』の歌は、
回想を導く力があり、
涙を浮かべる方も・・・
●
週刊誌に夢中だった方も
本から目を離すことなく、
それぞれが自宅で仕事をしているように、
2番目の
『いかにいます ちち はは~」と
歌に参加です。
最後の東京ラプソディーでは、全員の合唱となりました。
*
(夕:漬物漬けました。3日目です。)
★
少しの豊かな時間を届けると
周りの雰囲気も充実し、
外に行かなければならないと顔色を変えていた方も
窓を開け、
外は寒いねーと
自身で行動を決めていただけました。
グループホームは少人数の9名で、心が届く楽しいところです。
認知症ケアをマスターできると全ての介護ができますね。