認知症の人のためのケアマネジメント センター方式は、認知症の人と 家族の関係修復へ

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楽しい時間が訪れる・・・何気ない交流が互いの支えとなる・・

 

  

毎朝10時、”動の時間”から、自分を表現する利用者様の一日が始まる。
大きな声で笑いを行い、交替でその人独自のかけ声が始まる。
オーケストラで言えば指揮者である。

 

たった一言であるが、食事後のくつろぎエネルギーをしっかり貯めて行う、かけ声には力がこもる。

 

「ワン・ツー・スリー」と、洋語で唱え少し照れ笑いを浮かべる1階利用者のHさん・・・

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入居当初、自室にこもり「男は、ヘラヘラするのものではない。」と、遠巻きに見ていたHさんであるが”笑いが笑いを誘い込み”少々恥ずかしそうな表情を見せながら参加してきた経緯がある。

 

 

ご家族様からも瞬間湯沸かし器と、あだ名をつけられ敬遠されていたHさんであるが最近は遠方の息子さん夫婦や子供さんが面会に来所されるようになってきている。

 

 

 まさに”人生の最終章で出合った利用者様の家族の絆の再構築を行い、無事に天にお返しをするのが私達の仕事”と、エーデルワイスの第2の理念としてスタッフ間の合い言葉になっている言葉通りである。

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人生での出会い・・・

 

ご縁・・・・

 

人は、どうしてこの人と知り合ってしまったのだろう・・・と、互いに思うことが多々あると思うが、どのような縁でも、いかに良縁に結びつけようとするのか互いの努力が必要なのだろう・・・

 

親子の縁も切れそうになっていたHさんであるが、Hさんは本来優しい方である。
優しさと、信頼の裏返しが怒りとなって現れる。

 

正直で素直な人である。

 

反省も早く怒りがおさまると後悔に入る。

 

私達スタッフはHさんが日頃の生活の中で口にした家族の言葉を、センター方式の記録に取らせていただいている。
そこに、その場にいた介護者の気付きが入る。

Hさんが、家族の名を口にする時は、遠くの方を見て懐かしそうにポジティブな思いに浸っていることが多い。

 

ご家族と正面から向き合うと、笑みを浮かべることが困難なHさんの姿と遭遇する。

 

遠方からきた家族、多忙な中きていただいた近くの家族・・・・・
どちらもHさんの大事な家族である。

 

Hさんの本意を、そっと代弁させていただく・・・
認知症という病気のために、頑固さだけが際立ち関係が悪化していたご家族との関係に、ほんのりと光が射し込んできている。

 

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★♪利用者様の好きな歌★♪

真室川音頭(山形民謡)

 

私しゃ真室川の 梅の花 コーオリャ
あなたまた このまちの鶯よ
花の咲くのを 待ちかねて コーオリャ
蕾のうちから 通って来る

北海道へは明治の開拓期に屯田兵として山形から渡ってきた方や、次男三男等の男性が北海道へ渡り一旗揚げようと意欲を掲げ来られた方等、様々である。

 

音楽で気持ちを盛り上げ、厳しい自然と闘ってきた足跡が伺える。

歌は心を癒し明日へのエネルギーを勝ち取る。

エーデルワイスGHの人々も、家族と別れ認知症と闘いながら1曲の歌から癒しをいただいている。