前頭側頭葉の人へのアプローチは、資格や経験年数ではなく”その人を 思う心”が、重要です。

普段の生活の中で急に興奮状態に入り繰り返しの行動に移行する場合があります。

その行動の継続は、まわりの方への不安も仰ぎ、何よりも本人自身がその様な目線で見られることに更にダメージを受けてしまうことがあります。

私達介護者には、数年前には考えられないほど勉強する機会を与えられ研究者からも新たな研究発表がありますが、利用者様の過去を知っているのも、日々の生活状態を知っているのも現場にいる介護者であり、学習した事をどのように利用者様と結びつけるのかが一番の鍵となり、現場にいる介護者にゆだねられていることではないかと思います。

 何度も繰り返し行動と本人の思いを声に出し大声で叫びながら歩いているAさんに、何気なく離れた距離から本人が10年前頃に集中していた詩吟を歌いました。

心で、何とか届くように・・・と、祈りながら吟じました。

月の砂漠の歌から詩吟にはいる詩吟でした。3年前に本人から教えていただきました。

しかし、今年梗塞が前頭部にあるとかかりつけ医からの検査結果があり、徐々に記憶の低下と精神面に変化が現れ始めました。・・

わからん!わからん!と、言いながら頭の中を駆けめぐり考えていたのでしょう。一緒に吟じることが出来ました。Aさんは、思い出した喜びと吟じることが出来た喜び、周りの人からの拍手で、涙で一杯になった目頭を拭いていました。

認知症は、本当に辛い病気です。あれほど、何十年と頑張っていた事を忘れてしまうのです。しかしながら、介護のあるべき姿を更に思い知らされました。

日々、反省と教えをいただいている毎日です。

              エーデルワイス 総施設長