笑顔は幸せのプレゼント
入居された当時のAさんは、
多くの心の中の苦しみと葛藤が続いているように
いつも、いつも怒りと苦痛の表情の日々が続いておりました。
一日に何度も背後から追われるように
走り出すAさんの行動から
自由に、誰にとがめられる事も無い
安全導線を確保し、
行き着くところに“ふわふわ殿様イス”を用意させていただくと、
大きな仕事をやり終えたときのように、
どっしりと座り、
小さな毛布を自分の手で引き寄せると頭からかぶり、
自由な空間へゆったりと誘います。
しかし、Aさんが求めた場所は
2番地の入り口で、
目覚めたAさんには、
軽い会釈と
「これ以上は顔の筋肉がうごかないぞ」と思うぐらいの
笑顔を届けると、
しっかりAさん語と笑顔を届けてくださいます。
低い「ふわふわ殿様イス」で鍛えられたAさんの足腰は、
すんなりと立ち上がり、
気づいたスタッフは、先にトイレの前でジェスチャーと、
やっぱり大きな笑顔で誘導すると、
Aさん語での会話後は、
Aさんの目の前から外れたスタッフは空気へと変化します。
笑顔は、どんなに病気が進行してもいつまでも安心感を届ける宝物でありました。