苦しいと言えること・助けてくださいと言えること
新しい年
毎年、新しい年はやってくるが、
「今年は年を越せるのだろうか」と
気に病んでいる高齢者等がすぐそばにいる事に気づかずにいた。
表情も明るく、相手を元気にさせる言葉もポンポン飛び出し
周りは「元気な人」とイメージをつくってしまうが、
表面から内面の入り口辺りまでの会話ができるようになると、
独り暮らしの不安と葛藤が入り混じり、
一度の入浴でさえ重たい不安を抱えていたこと、
高齢になってからの
明日への一日を織りなすことが
これほど、大変だったとは理解はしていなかった。
寿命が延びたと報告が上がっても
その人々の心の不安のデーターの詳細は少ない。
誰もいなくなった家で命を紡ぐには、
高齢になった者らが自ら引き寄せるように肩を寄せ合い
そこにやっぱり夜を独りで暮らす幼子が地域でいることを知ると
互いが力を出し合い、
終末に向かい優しい熟練の手で織りなす人も、
これからの未来ある人生を織りなす人も
温かな気持ちで地域で暮らしていくことになる。
苦しいと言えること、
助けてくださいと言えること、
高齢者も若者も、
自分から信号を送ることは
大空に飛行機がSOSを描くように
顔を見上げ受け止める人が多くなるのだろう。